既存不適格建築物とは?(3) -既存不適格の範囲2:令137条の2~12-

■法86条の7第1項で定められた規模

法86条の7第1項で定められた、規定を受けない規模は令第137条の2~12の条項で規定されています。下記に要点をまとめます。

・令第137条の2:構造耐力関係
⇒下記で詳述します。
・令第137条の3:防火壁関係
⇒増築及び改築に係る部分の床面積の合計が50m2以内。
・令第137条の4:耐火建築物としなければならない特殊建築物関係
⇒増築及び改築に係る部分の床面積の合計が50m2以内。
・令第137条の4の2:物質の飛散、発散に対する措置関係
⇒石綿、石綿混入材料を使用しない。
・令第137条の4の3:石綿関係
⇒増築及び改築に係る部分の床面積の合計が延べ面積の1/2以内かつ、石綿等を使用しない。増築等に係る部分以外は石綿が添加された材料を飛散しないようにする。
・令第137条の5:長屋又は共同住宅の各戸の界壁関係
⇒増築後の延べ面積が基準時の延べ面積の1.5倍以内。改築の場合は改築に係る部分の床面積が基準時の1/2以内。
令第137条の6:非常用の昇降機関係
⇒増築の場合は増築に係る部分が高さが31m以下、かつ床面積が基準時の1/2以内。改築の場合は改築に係る部分の床面積が基準時の1/5以内、かつ基準時の高さ以下。
・令第137条の7:用途地域等関係
⇒容積率、建蔽率が基準時の敷地面積に対して規定を満たし、かつ基準時の床面積の1.2倍以下。用途が適合しない場合は左記に係らず基準時の床面積の 1.2倍以下。原動機の出力や台数、容量等により適合しなくなる場合はそれらが基準時の1.2倍以下。以上が全て類似の用途間以外での用途変更を伴わない こと。
・令第137条の8:容積率関係
⇒増築等に係る部分が自動車車庫等の用途で、増築等の前のそれらの床面積の合計が基準時におけるその他の部分の床面積以下で、かつ増築等の後でそれらの部分が全体の床面積の1/5以下。
・令第137条の9:高度利用地区又は都市再生特別地区関係
⇒増築後の延べ面積、建築面積が基準時の延べ面積の1.5倍以内。建築面積、容積率は都市計画で定められた建築面積の2/3以内。改築の場合は改築に係る部分の床面積が基準時の1/2以内。
・令第137条の10:防火地域及び特定防災街区整備地区関係
⇒増築等に係る部分の面積が50m2以下かつ基準時の延べ面積以下。増築等の後階数が2以下かつ延べ面積500m2以下。増築等に係る部分の外壁と軒裏が防火構造。
・令第137条の11:準防火地域関係
⇒増築等に係る部分の面積が50m2以下。増築等の後階数が2以下。増築等に係る部分の外壁と軒裏が防火構造。
・令第137条の12:大規模の修繕又は大規模の模様替
⇒下記で詳述します。

○令137条の2:構造耐力関係

構造耐力関係は分かりにくいので下記に図解します。
137-2

○令137条の12:大規模の修繕、大規模の模様替え

大規模の修繕、大規模の模様替えを行う場合、下記の二点以外は、用途変更を伴わない場合原則不遡及となります。
1.構造耐力に関しては構造耐力上の危険性が増大しない範囲。
⇒荷重が増大しない範囲で、かつ構造耐力上主要な部分を変更しない場合。変更する場合はその部分についてのみ危険性が無いことを構造計算で証明する。
2.石綿と物質の飛散、発散については令137条の4の2、4の3に倣う。