主要構造部とは?

■一般的な感覚とは異なる建築基準法上の主要構造部の定義

耐震偽装事件以降たまにテレビ等でも耳にするようになりましたが、「主要構造部」という言葉も建築基準法に定義されている言葉です。ですが、この言葉も建築物とは?に書いた建築物の定義と同じ様に、一般的なイメージとは異なっています。
条文を見てみましょう。用語の定義は建築基準法第二条の五

主要構造部
壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、附け柱、揚げ床、最下階の床、廻り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。

「壁、柱、床、はり」まではいいですが、「屋根」や「階段」は意外に思われるのではないでしょうか。
また、「建築物の構造上~」以降は何を言っているのだろう?という感じではないでしょうか。「主要構造部」という言葉の定義の話なのに、瑣末な部分への言及になっているのじゃないだろうか?と思われるかもしれません。
これは、建築基準法上の「構造」という言葉の定義と一般的な感覚の「構造」という言葉の違いによるものです。
一般的に使われる「構造」上重要な部分という言葉は建築基準法では構造耐力上主要な部分として別に定義されています。
では、建築基準法上の「構造」とはどういう意味なのでしょうか?
それは、用語の定義としては条文上に無いものの、運用のされ方から判断すれば、安全、防火及び衛生に関わる最も重要な構成部分であろうということが推測されます。
なぜなら、建築基準法施行令百四十四条の3に「安全上、防火上、衛生上重要な部分」というものがあり、(これは法三十七条の「建築材料の品質」という建築物を構成する材料について規定する内容なのですが)その内容は、「~で主要構造部以外のもの」となっているものが多いのです。
つまり、主要構造部は他の法文の中で、さらに厳しい規定がされているため、それに準ずる部分を「安全上、防火上、衛生上重要な部分」として定め、もれがないように拾おうとしているのです。
そのため、主要構造部は「安全上、防火上、衛生上重要な部分」より、さらに上位な部分と考えられるのです。

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